J1 VISA 取得への道

これはアメリカでのインターンが決まってから、J1 VISA(交流・インターン用学生VISA)を取得するまでの顛末である。ちなみに、就活したことない Advent Calendar 2012 - Adventarの6日目。


それは2012年9月8日に届いたある一通のメールから始まった…

(本名)君

ご無沙汰しております.
下記,挑戦されるのはいかがですか.
ご参考まで.

(同専攻の大先生)


僕も前から海外にインターンに行きたかったし、実際海外インターンにも2回応募してハネられたりしてるし、何より今回はテーマがまさに僕の研究!という感じでこのメールに飛びついたわけですよ。そこからボスに調整をして、CV作ってこの企業にapplyしたのが9月19日の4:45 am 、らしい。

そしたらあれよあれよという間にメールとか電話面接とかで、インターンに決まったのが9月29日。余談だが、やっぱりインターンというのは企業側がインターン生に求めてるスキルセット(というか分野での研究経験?)があって、今回はそれにぴったりハマったというのが大きかったらしい。過去にapplyして落ちたのはやっぱりどこか自分の専門とはズレた感じの募集だったので、そこは運かなという気がする。多少ずれていても、他候補者より圧倒的に優秀とか、他に適当な候補者がいなければ採用されるので(大体インターンを雇う予算が募集前に決まっている)、とりあえず出してみるというのも悪くないようだ。行きたい人は出すべし出すべし。


それでいつから始めるかという話になって、12月のできるだけ早い時期からがいいという話で12の頭からとか言ってたんですね。でもその直前に僕は、12/8--12/14のCOLINGという会議に投稿してまして、アメリカからインドに飛ぶのは出張費の関係で難しいので、落ちてたらかっこ悪いなーとか思いながらも、12月の3週目にしてもらったわけですよ。いま思えばほんとにこれが幸いだった……

正式にOffer Letterが届いたのが10月16日。
COLINGのNotificationが届いて、Acceptされたのがわかったのが17だか18だか。この時点では、「延ばしてもらったのに落ちたとかならんでよかったー」とか思ってました。ほんとすいません。


向こうとのやり取りとか、書類集めるのが大変とかあって、VISAの申請始めたのが実質10月26日。ちなみにこの時点で必要な書類が、

  • 研修生登録書(指定の書式あり)
  • Exchange Visitor Application Form
  • 推薦保証状(指定の書式あり)
  • Letter of Reference (ボスの推薦状)
  • Statement of Motivation (志望動機:250words程度)
  • パスポートのコピー(顔写真のページ)
  • 大学(院)の英文卒業証明書
  • 英語能力を証明する書類(コピー可:ない場合は代理店による電話面接)
  • Cultural Vistas Program fee

って感じでもう心折れてました。大学の事務に卒業証明取りに行ったら、名前のスペル間違ってるし。1日で訂正してくれたけど。最近うちの大学の事務さん優しい。

今回、Cultural Vistas | Experience the Global Workplace | Intern + Work Abroadという代理店を指定されて利用したけど、謎なのが日本人はアメリカJ-1ビザ申請 JIPT 一般社団法人 日本国際実務研修協会 というのを通してCVとやり取りをしないといけないという縛り。やっぱり日本人の語学力的な問題で、こういう組織を間に作ってっていう感じになってしまうんだろうか。結果的には、このJIPTの人にはすごくお世話になったけど(主に必要書類のチェックで)。


で、受け入れ企業の事務の人と連絡取りながら手続きを進めるんだけど、これが全然進まないんだ。何言ってるかよくわかんないこともしばしば(これは半分僕も悪いが)。

最終的に1週間くらいすったもんだした挙句、更に1週間、こちらは書類を出してるのに向こうから書類が出ないみたいな時期が続く。最終的には向こうのプロジェクトマネージャーに泣きついて、なんとかして頂くことになる(PMが間に入ったら一瞬でプロセスされたので、マジでなんだったんだという感はある)。


で、ようやくCVの書類処理が始まった時点で11月15日。案内とか見ると、CVの処理に10営業日(特急料金+=$1250)、出来た書類の回覧に1週間、面接まで1週間、ビザ発行まで1週間とか書いてあるわけ。この時点から僕がCOLINGに旅立つまで3週間。もうだめだ、とほんとに思ったわけ。しかも11月22日からはThanksgiving休暇だし、僕は有効期限内の英語能力証明を持っていなかったから電話面接をしないといけないし。

ところが、ここでCVが神対応を見せてくれる。なんと処理を更に短縮し、19日に電話面接をすると、20日には書類の回覧、返信すると21日には書類の発行、日本への発送(FedEx)という超速対応。一連の処理をしてくれたお兄さん(電話からの推測)が、実にナイスガイだった。こっちが直接英文メールしても大丈夫となった瞬間JIPTと並列に回覧回したりとかしてくれるし(後々聞くと、これは受け入れ企業の事務の人の機転っぽい。お陰で2営業日短縮できた)。


書類(DS-2019)が発行された時点で領事館(東京なら大使館)での面接予約が可能になる。僕は22日はNL研で発表があったけど、その合間をぬって面接費用の支払をし、電子申請(DS-160)をした。ちなみに、NL研は質疑で大炎上した。


そうして面接予約をするんだけど、これが12月10日くらいまで埋まってて全く取れない。僕はCOLINGに行くのにパスポートを12月7日には持っていないといけないので、11月29日には面接を終えて、VISAが添付されたパスポートを受け取る必要がある。

ただ、面接は結構先までいっぱいだというのと、面接予約ページをリロードしながら待ってたら空席が出た時点でその日程が予約可能になるってのは知ってたので、あんまり心配せずにカチカチやってたんですよ。23日から。そうしてるとある瞬間

このページを閲覧する上限数を越えました。この回数は明日以降にリセットされます。

みたいなメッセージが出る。もうね、えっ!?て感じですよ。なんと、面接予約ページの閲覧回数に上限が出来たらしいですよ。つい最近。僕がBANされた感覚では、1日30リロードくらいという感じです。


それでさすがにやべーなーとか思いつつ、30分に1回だけリロードするというのを毎日やっていると、25日の夜遅くになってようやく

  • 29日9:30

の面接予約を取ることが出来た。これも本当に一瞬の隙だったので、自分より早くクリックしてくる人がいないか手が震えながら予約した。ちなみに29日というのは、COLING行く前にビザが取れるほんとギリギリ(公称1週間なので。実際には3日で届いたけど)。

面接に持参しなければならない書類というのが、

  • パスポート
  • DS-160(電子申請を行うとその確認が出るので、確認のページを印刷したもの)
  • 写真(5cm×5cm)
  • DS-2019 (アメリカから郵送されてくる)
  • DS-7002 (研修計画。これはコピーでも可)
  • SEVISの領収書 (代理店が手続きしてくれた。大学とかに留学する場合は、大学にSEVISを登録してもらって自分で払うらしい)
  • Letter of Guarantee (滞在費の証明。インターンの場合は先方が滞在費を持ってくれることが多いので、先方に出してもらう。こちらが滞在費を出す場合は、滞在中に必要となるお金が入った口座の残高証明を出す必要があるらしい)
  • 成績証明 (過去3年分)
  • 面接予約書 (予約時に出てきた確認ページ)


って、これもまた心が折れそう。DS-2019やDS-7002のコピー、SEVISの領収書はJIPTから転送されてきて、27日の深夜に受け取る。

最後の敵はLetter of Guarantee。11月の半ばからくれっていってるのに、受け入れ企業の事務が出してくれない。今度は受け入れチームのリーダーに泣きつくと、27日深夜にようやく出してくれたと思ったのもつかの間、サインがない(サインがない書類は無効)。こちらの28日朝方(向こうの深夜)に気付いて、うおおおおおおってなりながらチームリーダーにメールをすると、直接サインしたPDFをくれた。マジで感謝。もう感謝してもし切れない。


そんな感じで面接前日にようやく書類を揃え、領事館面接へ。

領事館面接自体はそんなに大したことなく、ガラス越しに領事からの質問を3つ4つ答えるだけ(もっと大学の面接みたいなの予想してた)。英語だけど、領事の方も慣れているのでとても聞き取りやすい英語で話してくれる。ちなみに、ビザの種類によって、面接の言語は変わるようだ(J1は語学力がある程度あることを前提にしているので、英語)。

領事館の警備は物々しいが、基本的に皆さん親切なので安心して行くと良い。電子機器は持ち込み禁止で、携帯等も全て入り口で預けることになる。


そんなこんなで、ようやくVISAが手元に届きました(12月2日)。まとめとしては、

  • 米国の事務はゆったりしているので、時間に余裕を持とう
  • 書類を揃えてから、最短で1ヶ月はかかると思っておいた方が良い。自分が書類を揃えるのにも推薦状をボスにお願いしたりと時間がかかるので、余裕を持つこと。
  • CVの人やら受け入れ企業の人やらがウルトラCを連発しまくってくれたので3週間でなんとかなったが、普通なら多分無理だった。何か1つミスっても無理という状況は心臓に悪いので、2ヶ月は余裕を持った方が良い。
  • 協力して頂いた全ての人に感謝。ジャンピング土下座で感謝。


という感じでした。これ、取れなかったら本当に笑い話で済まないですよね。CVの申請に2300$(特急料金が$1250なので、普通の人は$1000くらい?)とかかかってるし、JIPTもなんか10万くらい取られたし。どちらも仕事は、高いなりのクオリティではあったけど。

こんなクソみたいな記事ですが、これから米国にインターンシップに行く事になる学生さんの助けになれば幸いです。特にCS系の博士の学生さんは、行きたいと思ってれば行ける機会が1度は回ってくると思うし。