推薦状の書き方

最近推薦状を頼まれることがボチボチあるので、メモ書き程度に残しておく。

まず、基本的な書き方は以下を参照した。
推薦状について

推薦状は3〜4パラグラフで構成する。第1パラグラフで被推薦者との客観的な関係について述べる。学生であればいつからいつまでどういう立場で指導しているのか、同僚や一緒に仕事をした人であれば、どういう立場関係でどのような仕事をしたのか。
第2パラグラフではその関係性において被推薦者がどのようなパフォーマンスであったのかについて、客観的な指標を添えて述べる。指導学生であれば研究テーマは何だったか、どのようなモチベーションで行ったのか、研究を主体的に進めていたか、取り組んだ研究テーマを学会等で発表した場合はどのような学会で発表したか、査読ありかなしか。ない場合は査読あり会議に投稿する水準まで達したか。業績が国際競争力のある水準かどうか。RAなどをしているかどうか。自身の授業を取った場合、その成績についても言及する。同僚や一緒に仕事をした人の場合、互いの役割分担がどのようなものであったか、相手の仕事がどの程度重要であったかについて客観的に述べる。
第3パラグラフでは、被推薦者がこれから応募しようとしている仕事先、アワードなどで仕事を行うのに必要な能力を有するか、日常接している状況からの判断を記載する。語学能力や留学生と積極的にコミュニケーションを取っているかについてもここで記載する。また、締め切りを守っているか、自己管理能力があるか、研究ミーティングで過不足なく情報を伝えて議論することができるかなどについて。
第4パラグラフは、相手に被推薦者を強く推薦したい場合に記載する。被推薦者が学生の場合、これまで見た学生の中で上位5%、10%などと言える場合は積極的に推薦をする。

ボストンの飯事情

研究留学 Advent Calendar 20172日目の記事です。
実際に海外インターンでボストンに行ったのは2012年12月なのでもう5年(!)も前のことなのですが、今回は少し目線を変えて、研究留学中の飯事情についてお話ししたいと思います。5年前のことですので多少事情が変わっているところがあると思いますので、そのわたり割り引いて読んで頂ければと思います。ちなみに、詳しくは
J1 VISA 取得への道 - あしたからがんばる ―椀屋本舗
アメリカインターン生活 - あしたからがんばる ―椀屋本舗

あたりをご参照頂ければと思いますが、テンプレートに従って書いておくと、

といったところです。実はこれまでにも海外インターンは何度かアプライしておりようやく行けた感じですが、運が結構あると思います。私の研究分野は2011年にSiriが出てから、急速にバズって研究人口と比較してインターンポジションなどが増えました。通常アメリカのPhD学生と比較すると日本の学生はビザや航空券の費用等から敬遠されるのですが、他に競合する人がいなくて行けた感じです。


さて、タイトルにある本題ですが、海外生活では飯が合う、合わないは結構大きな問題となります。アメリカの中でもボストンは大学が多いだけあって飯事情は良い方ですが、それでも飯が合わなくてつらいと言っている人はいたりしました。

まず、一番大きいのは値段です。海外出張でアメリカで外食となると1食20$くらい覚悟するのですが、ボストンは学生が多いだけあって1食10$くらいで収まることが多かったです。それでも日本と比較すると倍ですが、インターンで貰える費用も日本よりだいぶ多い(現職の初任給よりもアメリカで貰っていた給料の方が多かった)ので、10$だとかなり安いやんけ!という感じです。


その10$で何が食えるかという話ですが、まず一番多いのは定番のサンドイッチです。こういう飯やタコスであれば、10$もあれば御釣りがくるくらいで無限に腹いっぱい食べることができます。正直日本でこのクオリティを食べようと思えば同じくらいかもう少し高くなるのでは?と思うので、これはこれでよいです。




とはいえ、毎日サンドイッチじゃ飽きるんじゃ!というのももっともな話です。向こうで知りあった人でも、とにかくサンドイッチ以外のものを食べたい、と言っている人がたくさんいました。そんな時に頼りになるのが中華・イタリアンです。会社の周囲に中国人、イタリア人(?)がやっている中華、イタリアンが存在し、そこで無限にうまい飯を食うことができました。このあたりも予算は10$です。また、近所に学生街があり、そのあたりまで足をのばすとタイ、インド、ケバブなどのうまい店があります。ちなみに、ピザはアメリカ料理では?という話がありますが、アメリカンなピザ屋というのは店構えでわかるという感じです。


大体ちゃんとその国の人がやっている店というのは大体うまいのですが、日本食はその他のアジア人がやっているというケースが多く、そうした店の味は正直うーん…という感じです。ちなみにこの画像は北京東京というお店で出てきたSushi Pizzaというメニューなのですが、生地はチヂミ、載っているのはきゅうりとマグロ、かかっているのはサウザンアイランドドレッシングで、どの辺が日本食やねんという感じになりました。だいたいこういう店では、Teriyakiがマクドナルドのテリヤキソースみたいな味で食べられて安パイという感じがしました。

ちなみにダウンタウンまで行けば日本人が作るこうした寿司を食べることができますが、あんまり行くことはなかったです。

とにかく出汁を使った料理というのが向こうではなかなか食べられないので、そういうのが好きな人には少しつらいのかもしれません。昆布やかつお節などは近所に日本食スーパーがあるので買うことができますが、正直高いです。私が日本食スーパーで一番買っていたものは柿の種でした。

また、とにかく焼けばうまいものはうまいですが、凝った調理法の食べ物を外で食べることは期待しない方がいいのかもしれません。自炊をしようにも、大体の場合高すぎてルームシェアに住むことになりめいめいが料理をするという感じなので、調理場を長時間占有するのは難しく凝ったことはしづらいかな?と思います。

これらの多くはお昼で、インターンに行ったチームがお昼はみんなで外食をするという習慣があったので、それに連れられて行ったお店がほとんどでした。夜は飲む時以外は自炊をすることが多く、毎日のようにパスタを茹でていました。ちなみにルームシェアをしていたベトナム人は毎日辛ラーメンで鳥を茹でて食っていたのですが、昼を外でたくさん食べるので夜そんないらんよねー、という話をしていました。


ボストンはシーフードが有名ですが、クラムチャウダー、牡蠣、カラマリなどは確かに美味しかったです。ただ、こういう名物系は普段食べるという感じではなく(カラマリは飲みにいったら頼みますが)、値段も結構しました。あと、ボストンがあるマサチューセッツはアルコールに結構厳しいらしく、スーパーでもアルコールが売っていない店が結構あり、店で飲むときも確実にIDを求められるのでパスポートを持ち歩いていました。


最後に、アメリカは近年ラーメンブームらしく、結構いろんなところにおいしいラーメン屋があるのですが、ボストンには当時から夢を語れが進出していました。夢を語れというのは二郎インスパイアで京都・一乗寺に本店があるラーメン店です。ボストン店は、本店を開いた店主が直接開きに行った店で、「にんにく入れますか!」というコールと一緒に、普通に美味しい二郎が食べられます。地下鉄のRed LineのHarvard Squareから歩いてすぐの場所にありますので、並んでいますが、是非ボストンに行かれた際は夢を語れに寄ってラーメンを食べて頂きたいと思います。


アメリカは飯がうまくないという話をあちこちで聞きますが、そんなことを感じることもなく帰国時に3kgくらい太って帰ってきました。街にいろんなところから人が集まってくるから、ということもあるのかもしれませんが、様々な国の本場の味を感じることができたように思います。また、うまい飯屋を探す時は、その国の人間がやっていそうな飯屋を探せ、というのが鉄則ではないかと思いました。

皆さんも是非、その土地で食えるうまい料理を見つけて楽しい留学ライフを送りましょう!

博士課程一問一答

9月にDを取って、今PDです。


Q1. 博士課程ってなんですか

A1. 気になる人は進学してみるといいと思う。

Q2. なんで博士課程に進学するんですか

A2. 研究者として独り立ちしたかったから。

Q3. 普段どんな生活してんのさ

A3. 大学の近所に住んでた時は10時とか11時に起きて、12時前にラボに行ってごはんを食べて、19時くらいに晩ご飯を食べに出て、24時過ぎたくらいにラボを出て27時くらいに寝る。今は遠くに住んでいるので、8時とかに起きて10時過ぎくらいにラボに行き、12時にごはんを食べて20時過ぎくらいに帰って帰ってからごはん食べることが多い。寝るのは25時くらい。

Q4. 在学時の金銭問題に関して一言

A4. 1,2年時はRA+JASSO奨学金(半額免除)、3年時は学振DC2で年240万(税・保険等引前)くらいはあったのでまあ何とか生きていけた。

Q5. 学振について

A5. 三度目の正直。通った人に読んでもらうのが一番だと思う。

Q6. インターンについて

A6. 国内研究所2つ、海外研究所1つ。海外は行きたい行きたいわめき続けていたらなんか行けるようになった。みんな若いものには寛容なので、若いうちはやりたいことやってみるといいと思う。

Q7. 楽しいこと3つ

A7.

  • 研究楽しい。
  • 頭いい人たちに囲まれるので楽しい。
  • 時間が自由。

Q8. つらいこと3つ

A8.

  • 研究がうまくいかないとつらい。
  • 周りが頭良すぎてつらい。
  • 締め切り前はつらい。

Q9. 現時点で後悔していること

A9. 探せばあるかもしれないけどその分いいこともあったので特にありません。

Q10. 博士課程に向いている人

A10. へこたれない人。へこんだら一晩寝て次いきましょう。博士に限らないけど、人の悪口とかは言わない方がよさげ。

ゼロ照応解析について

昨日先輩の公聴会に行って、ゼロ照応解析の話を聞いたのでいくつか思ったことを。
まずゼロ照応解析とは、述語項構造における省略された必須の格を復元したもの。例えば、

彼はクラシックが好きです。
昨日も聞きました。

の例だと、後者の”聞きました”のガ格(主格のようなもの)は一文前の”彼”になる。この場合、後者の”聞きました”のガ格にゼロ代名詞(つまり必須格の省略)があると見なし、そのゼロ代名詞が一文前の”彼”を照応しているという解釈をする。つまり、

彼は クラシックが 好きです(ガ格:クラシック)。
昨日も 聞きました(ガ格:φ1, ヲ格:φ2, 時間:昨日)。
φ1=彼, φ2=クラシック

というような解釈になる。昨日の話はこのゼロ照応に、外界照応(文書内に照応先がなく、外界の何かを照応しているような場合)で著者、読者を指す場合を導入するという話だった。詳しく知りたい場合は以下を参照されると良い。

"Japanese Zero Reference Resolution Considering Exophora and Author/Reader Mentions"
Masatsugu Hangyo, Daisuke Kawahara, Sadao Kurohashi.
In Proc. of EMNLP 2013, pp. 924--934, 2013.


述語項構造解析をしたい場合、まず述語となる用言及び事態性名詞を探し、次にその述語の必須格の推定をした上で、最後に格要素が何かを当てる必要がある。述語の必須格の推定は、人によってゼロ代名詞検出と言ったり、述語語義の推定と言ったりする(=述語語義が定まれば必須格はわかる)。ちなみにこの必須格の推定をサボると、推定精度が10%以上ガタ落ちする(以下の論文Table2のw.o. feat. (3))。

"Predicate argument structure analysis using partially annotated corpora"
Koichiro Yoshino, Shinsuke Mori, Tatsuya Kawahara.
In Proc. of IJCNLP 2013, pp. 957 -- 961, 2013.


ただ、1、2段階目の述語となる用言及び事態性名詞探し、述語の必須格の推定は人間にも難しいようだ。コーパスを作る際のアノテータのアノテーション一致率の話があったが、これらがGivenでないと人間のアノテータもかなりの割合で間違うようだ。特に、事態性名詞を述語と認定せずアノテーションが全くなかったり、存在する格でも存在する場合・しない場合があるものがかなり難しいらしい。この問題は格フレームでだいぶ解けるということらしいが、どれくらいの適合率・再現率で解けるのかということは少し気になる。あと、基本的に格に入るものは1つになるというのがアノテーションの常道で、2つ以上ある場合は照応として認定することになるのだが、これらは同時に解いても良いんじゃないかと思う(並列と照応をどう扱うかという問題があるのだが)。


あとゼロ照応に限らず述語項構造解析一般の問題になってくるのだが、述語項構造解析は一般には係り受け解析の後にやることになっている。もちろん述語に対する項の関係というのは係り受けの辺上に付くというのは大原則だし、その前提からゼロ代名詞という考え方が出てくるのもわかっている。しかしその上で、述語項構造解析における係り受け情報の寄与がどの程度あるのか、ということが前から気になっている(調べる時間がない。つらい)(松本先生にも突っ込まれた)。

近況など

pythonにおける改行コード、改めて調べてまとめてみた。多分pythonだけじゃないけど。--listen2the Silence

WindowspythonTCPサーバを書いていて、clientにsendしているのにclientで捕まえられないのはなんでだろうと思っていたら、付与してる改行コードがWindowsの場合"\n"じゃなくて"\r\n"じゃないといけなかったという糞みたいな話。
Windowsの改行コードがCR+LFだから当たり前なんだけど、printで吐くときは"\n"でよろしくやってくれるからあんまり気にしてなかった、あー時間無駄にした。


「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」公式サイト

昨日息抜きに見た。以下ネタバレ。









































今朝になってベルリオーズ幻想交響曲がモチーフになっていることに気付いて感動した。

研究と思想

司馬遼太郎は「物事を現実主義的に判断するにあたって、思想性があることは濃いフィルターをかけて物をみるようなものであり、現実というものの計量をあやまりやすい。」*1と述べた。これは紛れもない事実であり、研究においても思想的な先入観はともすれば客観性を歪ませたり、重大な事実を見逃す原因となる。

しかし、研究に思想は必要である。ここでいう思想とは、個人の中では確信に近い。この思想がどのように構成されていくのか、一言で述べるのは難しいが、多くの一流と呼べる研究者はその思想を心内に持ち、それを構築しつつ日々の業務に邁進しているように見える。

つまり我々研究者は、この研究は重要である、必ず後世の役に立つという確信を持って、日々の研究に当たらねばならない。思想のない研究というものは単にテクニカルレポートという性質のもので、皆が合意するであろう客観的事実を、客観的に実験の数値で示したという以上の意味を持たないであろう。そうした研究が、後世に重大な影響を及ぼすことはない(と、信じている)。

普段工学系で執筆・投稿する論文は通常共著者がおり、共著者との合意が得られた事項のみを記述する。それに対し、博士論文とは、その当人の研究的思想を体現するものであると私は考えている。自らの思想を示せて初めて研究者として一人前であり、またプロの研究者として生きていけるのであろう。

*1:司馬遼太郎, 坂の上の雲 八, pp.315, 文春文庫