祖父

祖父が倒れた。

もう101になるので老衰だろうとのこと。一昨日心肺停止になって、そこから息は吹き返したけど意識は戻ってない。今すぐどうなるということはなさそうだけど、この先どなるかもわからないそう。

そんなわけで、来週から音声若手の会、NLP、情報爆発などで出掛ける予定でしたが、ちょっと気がかりだなあと思う。

出張と身内の健康で思い出すのは、昔オーケストラのトレーナーの先生が話してくれたこと。

初めてニューヨークのカーネギーホールで公演ができる、となったときに、ちょうどセカンドバイオリンの奏者のお父さんの具合が悪くなったそう。彼は公演に行きたいと言ったが、そのとき団の意見は大きく割れた。つまり、彼を連れて行ったら公演期間中にお父さんの具合が悪くなっても団としては帰してあげられないということ。結局は連れて行って、危篤になったタイミングで帰したらしいけど、連れて行くべきじゃなかったという話になったということを聞いた。なぜか。

彼がセカンドバイオリンのTuttiだったから帰すことができたし他の人で頑張ることができたけど、もし彼がObの1stだったら?ティンパニ奏者だったら?同じ楽団員である以上楽団の音楽に対する責任は同じなのにTuttiだから帰すというのはおかしくないか?ということ。

この話を先生は「音楽に対する団員の責任」ということについて聞かせてくれたけど、今になって思い出す。発表に対する責任、仕事に対する責任はみんなにあるけれど、果たしてそれは、身内の不幸が起こったときに天秤に掛けるべきものなのか。プロは仕事を取るというし、実際そうしてきた人もたくさん見てきたと思うけど、僕はそうはできないと思う。

あと祖父が倒れたことで、昔小学校のとき同級生に今思えばひどいことを言ったなあ、と思うことがある。あのときはほんとすまんかった。ちゃんと謝れなかったのでこの場で懺悔します。ごめん。

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さっき森先生とごはんを食べて、「どうすれば今の修論が論文誌として通るようになるか」という話をした。大ボスと中ボスのバランスがそういうところで取れている(学生への接し方が真逆)というのはこの研究室のいいところ。どちらも基本的に放任(タスクはちゃんと管理するという意味で、放置とは違う)orどちらもすごい構ってくるだと、学生は潰れちゃうと思うんよね。