NLP IPSJ (1)

今日まで言語処理学会情報処理学会の共催全国大会でした。

もう月曜まではどうしたもんか、ほんとにできるのかといった感じのデモでしたが、なんとか終えることができました。
お力添を頂いた方々、ありがとうございます。特にynilさん、すみませんでした、とありがとうございます。

発表の方もなんとか終えることができて、かなり厳しいコメントも頂いたり。質疑の時にはとんちんかんな応答をしてしまいましたが、確かに僕の研究の技術的意義というのはきちんと考えないといけないことだと思います。今だと作りっ放しで終わってますから。


まあ、初日二日目とずっとデモに張り付いてたので全然他の発表は聞けてないのですが、とりあえずいくつか気になったものでも。多分今度NLPの論文紹介を研究室でやる気がするので、たぶんここで挙げたものをやると思います。

E3-5 述語語義と意味役割の結合学習のための構造予測モデルPDF (pp.840-843)
○渡邉陽太郎, 浅原正幸, 松本裕治 (NAIST)

ちょっと述語項構造に関するサーベイをしたいので、このあたりは紹介したいです。

E3-6 含意認識を用いた評判分析:仮説オントロジの構築方法の検討PDF (pp.844-847)
○平博順, 笠原要, 吉田仙, 永田昌明 (NTT), 大友謙一, 柴田知秀, 黒橋禎夫 (京大)

これは

「価格が安い」→ポジティブ
「アクセスが良い」→ポジティブ

みたいな仮説のオントロジーを自動獲得して評判情報分析をするというような話で、ネガポジの仮説を一意に立てることはできないだろうけど、こういうものを自動獲得できるようになるということは、学習データをうまく調整すればそういう適応もできると思うので、今後どうなるか注目したい研究だった。

C4-5 対話システムのための「なりきり質問応答」を用いた質問応答ペアの収集とその応用PDF (pp.920-923)
○東中竜一郎, 堂坂浩二, 磯崎秀樹 (NTT)

対話システムのための質問応答ペアを、ユーザに作ってもらいながら獲得する枠組みを作ってやってみたという話。確かに質問応答ペアを作って対話システムを作る場合、量を確保することは重要なので、こういう枠組みはいいと思う。個人的には応答の質を確保する方も重要なんだと思うんだけれども、東中さんの意見としてはまずは量を集めないと質のいいものも集まらないと思うとのこと。確かに、ノイズばっかりだとどうしようもないけれど、量を集めるとノイズが混じるのは仕方のないことですかね。

A5-5 文末表現シソーラスの設計と編纂PDF (pp.986-989)
○桝田達也, 佐藤理史 (名大)

文末表現は対話システムを作るときにも苦労する(対話システムの個性を出せる)場所なので、こういうシソーラスは作ったらバーンと公開してもらえると幸せ。

あと、

D4-4 動詞含意関係データベースの自動拡張PDF (pp.940-943)
○橋本力 (NICT/京大), 鳥澤健太郎 (NICT), 黒橋禎夫 (京大/NICT), 藤田篤 (未来大/NICT), 黒田航, ステイン・デ・サーガ, 村田真樹, 風間淳一 (NICT)

これ聞きたかったなあ、と。今回会場がばらばらに離れてたので、もうちょっとセッション間移動しやすくして欲しかった。うーん。


これからNLPゆとりの会!