NLP2012で面白かったもの

3/13--16に言語処理学会で広島に行ってきた。
最近忙しくて日記を書いている暇がないない言ってるんですが、そろそろ書き留めておかないと忘れるので。

初日のチュートリアルは、乾先生の「大規模言語資源時代の意味談話処理」と鹿島先生の「ネットワークと機械学習」を選択。どちらも面白かったが、特に鹿島先生のチュートリアルが秀逸であった。こちらに資料が→ ネットワークと機械学習

リンク構造を持ったものに対する機械学習手法の適用についてはそこまで知識はなかったが、こちらが理解しやすいよう同じ目線まで降りてきて説明して下さる感じ。使ってみたいと思う手法もいくつかあったので、その時がきたら参考にしてみよう。

発表を聞いた中では、

B2-1 Amazon Mechanical Turkを利用したキーストロークログからのスペルミスの収集と分析
○馬場雪乃 (東大), 鈴木久美 (MSR)

が面白かった。特に言語依存でミスタイプの傾向が変わるというのは面白い。仮名漢でミスタイプから元の出したかったものを出すような仕組みに繋がれば面白いなーと思ったり。

あとは要約のセッションで、

F4-2 クエリ中の語を含むことを保証するクエリフォーカス要約
○西野正彬, 安田宜仁, 平尾努, 鈴木潤 (NTT)

F4-7 強化学習によるテキスト自動要約手法の提案
○梁成基 (東大), 阿辺川武 (NII)

あたりが気になった。要約はど素人なので、あとできちんと読もう。特に教科学習を使ったテキスト自動要約はなかなか面白く聞けた。これ、報酬関数をROUGEで与えたりするとROUGEスコアがすごい高い要約が出来たりするんじゃないだろうか(思いつきで適当なこと言ってます)。

あと、係り受け解析やら形態素解析のセッションは盛り上がっていて面白かったが、それについては別の記事で。

他に発表を聞いてて思ったこととしては、ポスターセッションでも結構対話で面白い発表があったりして、みんなもっと口頭発表してくれれば盛り上がったりするのになーとか思ったりもする。

今回初の広島だったのに、結局どこにも行けなかった(原爆ドームすら見に行ってない)。意外とみんな市中に出掛けたりしているようで、ガーンという感じ。

毎回学会発表に行くと世界との距離を感じるのだけど、今回はとても距離を感じた大会だったなー。


あと、今回市立大のスタッフの方々には非常に丁寧に対応して頂きました。ありがとうございます。自分のところがローカルオーガナイザーになるときには見習いたい(来週のICASSPがそうだが…)